上野せいぶ(上野西部地区住民自治協議会が発信する伊賀上野城下町の歴史と伝統、暮らしの情報)

探訪シリーズ

No.8:大仙寺(だいせんじ)

大仙寺山門

 伊賀市上野三之西町にある大仙寺は、津市一身田にある真宗高田派専修寺(せんじゅじ)直轄の末寺です。

 創建は17世紀前半にさかのぼりますが、専修寺に嫁いだ藤堂家の姫君の内願によって建てられた由緒ある寺院です。このような由来から専修寺と藤堂家をつなぐ役割を担った「掛所」寺院の一つであります。

 第一代住職は津の彰見寺から迎えられた栄山でした。

 かなりの知行地を与えられたものの、檀家が少なく財政的に厳しい時代もあったようです。また、安政の大地震では本堂倒壊といった危機にも見舞われました。しかし現在の第十六代住職まで脈々と親鸞の念仏の教えが受け継がれています。

 また、毎年8月22日には「太子堂」で聖徳太子のお徳を偲ぶ「会式」が盛大に行われ、晩夏の風物詩として親しまれています。

協力 : 上野三之西町  大仙寺
監修 : 上野西部地区住民自治協議会 教育・文化・芸術部会